そして、橋口はパッと腕を離した。



「ま、そういうことだから覚悟しとけよ?」



橋口はイタズラっぽく笑った。



な、なにその顔!



さっきの真剣な顔から、いきなりそんな顔するなんてずるいよ・・・!



心臓のドキドキが鳴り止まない。



「私、帰る!」



このまま橋口と2人でいたら、恥ずかし過ぎておかしくなりそう。



「もしかして、未羽さん、俺と2人きりが恥ずかしいから帰るんですかー?」



また橋口はからかったように言った。



「う、うるさい!
どいて!」



私は前にいる橋口を少し押そうとした。


ガタッ!



「きゃ・・・!」



すると、机に足をぶつけてよろけてしまった。



「うお!」



そして、そのまま橋口を巻き込んで転んでしまった。