「最近、前より亮と仲良くね?」
橋口が唐突に聞いてきた。
「だって一応付き合ってるし、仲良くなるでしょ。
しかも席も隣だし、喋る機会多いしね。」
私はさっきと同じく橋口の方を見ず、日誌を書きながら返事をした。
何でいきなりこんなこと聞いてきたんだろう?
「じゃあ俺だって付き合ってるし、席だって近ぇじゃん。
なのに俺のことは未だに名前で呼んでくれねぇし、亮とばっかり話すし。」
ん?どういうこと?
「何が言いたいの?」
私は橋口の方を向いて、不思議そうに聞いた。
「だからー、亮とは仲良いくせに、俺とは全然仲良くしてくれねえじゃんってこと!」
「え!そんなことなくない?」
亮とも橋口とも普通に喋ってるつもりだったんだけどな。
まぁ、今日に限っては、全然橋口と話してないけど。
「ある!超ある!
しかも今日の昼休みも2人で飯行こうとするし。」
橋口が少し拗ねた様子で言った。
「そ、それはあんたがギャル達と食べるかと思ったから。」
「俺、そんなこと一言も言ってなかったじゃん。」
あ、完全に拗ねちゃってる。
昼休みのこと、根に持ってたんだ。
「そうだよね!
勝手に行こうとしてごめんね。」
「・・・うん。」
拗ねてる橋口、ちょっと可愛いかも。
