キーンコーンカーンコーン



「じゃ、皆気ぃつけて帰れよー。」



今日の最後の授業が終わり、先生は教室から出ていった。



「俺部活行ってくるし、未羽気をつけてな!」



亮が少し心配そうに笑って、言った。



「うん!ありがとう。
亮も部活頑張れ!」



「ま、俺がいるから超安全だけどな〜。」



橋口がドヤ顔をしている。



やば!橋口と2人で帰らなきゃいけないの忘れてた!



昼休みから橋口の顔まともに見れないし、2人で帰るのは嫌!



「亮、今日部活何時まで?」



「んーと今日は、ミーティングして、6時頃まで自主練して終わり!
顧問の先生出張でいないから、いつもより早く終われる!」



亮は嬉しそうだ。



「じゃあ私、亮の部活終わるまで待っててもいい?」



「え?べつにいいけど・・・。
今から2時間以上あるぞ?」



「全然大丈夫!待ってるね。」



「はー?2時間も待つのかよ〜。
さっさと帰ろうぜ〜。」



橋口がダルそうに言った。



我ながら変なことを言ったと思う。



でも、こうするしか方法は無かったの!



「べつに橋口は先に帰ってもいいよ?」



寧ろその方が助かる!



「お前1人で教室にいたら、また誰かに呼び出されるかもしれねぇだろ?
バカなの、お前。」



は、橋口にバカ扱いされた!!



屈辱・・・!!



「た、たしかに・・・。」



でも、橋口の言う通りだよね。
私がバカでした。



「とりあえず俺、部活行ってくるな!
帰りたくなったら全然先帰ってもいいからな!」



亮は走って部活に向かった。



走る姿も爽やかだなぁ。