「あ、悠斗。
お前今日未羽と一緒に帰れよ?」



亮が思い出したように言った。



え!?何で!?!?



「おー。今日は元々未羽と帰るつもりだったけど。
いきなりどうした?」



「金曜日、未羽が女子達に呼び出された。
だから、一応家まで送ってあげて。
俺部活あるし。」



「あー!噂では聞いてたけど、ガチだったんだ!
悪いな!俺のせいで!」



橋口はテヘッとウインクをして、全く悪びれてない感じで笑った。



「はい、違いまーす!
亮のファンの子達でーす。」



橋口の態度にムカついたから、仕返しだ。



「マジかよ〜!てっきり俺のファンだと思ったのに〜!」



橋口は悔しがっている。



ばーか。



「ん!?てか何で未羽、亮のこと名前で呼んでるわけ!?」



「何でって、別に?」



「何だよそれ!ずる!
じゃあ俺のことも悠斗って呼べよ!」



橋口は少し拗ねた顔で言った。



「・・・やだ。」



私にそんな顔しても無駄なんだからね!



ていうか、ただでさえさっきからアンタにドキドキしてるのに、名前なんか呼べるわけないじゃん!