「理由によっては俺、皆のこと軽蔑する。」
五十嵐くんのこんなに怒っている顔を見たのは初めて。
「「「ご、ごめんなさい・・・!」」」
女の子たちは一目散に走って行った。
こ、怖かった〜!
今まで生きてきて、リンチされそうになったのは初めて。
「ありがとう、五十嵐くん!
五十嵐くんが来てくれなかったら私、今頃殴られてたよ。」
本当に、五十嵐くんのおかげで助かったよ。
私は五十嵐くんを心配させないように、冗談交じりに笑いながら言った。
「もしかして、あの子たちが未羽を殴ろうとしてたのは俺のせいか・・・?」
「え、いや、えーと!」
どうしよう!
五十嵐くんのせいって伝えたら、五十嵐くんすごい責任感じちゃうよね!?
「ごめん。
未羽はこういうことされるのが怖くて、俺たちと別れたいって言ってたのにな。」
五十嵐くんはとても申し訳なさそうな表情をしている。
「五十嵐くんが謝ることないよ!
五十嵐くんが悪いわけじゃないし!」
あああ、どうしよう!
すごい責任感じちゃってるよ!
「それに!こうして五十嵐くんが助けに来てくれてし。
私は平気だよ。」
「・・・。」
私は五十嵐くんを元気付けようとしたけど、五十嵐くんはとても落ち込んでしまっている。
