「おーい、お二人さん。
俺の存在忘れてね?
俺らは3人で付き合ってるんだからな?」
橋口が、私と五十嵐くんの手を離した。
「っつーか、未羽に手出す奴ってそんなにいるか?
お前、そんなにモテねーよな?」
「う、うるさい!!」
もー!!
ほんっとデリカシー無いよね、橋口って!
どーせ、モテなくて悪かったね!
「でも、未羽は可愛いから色んな奴から狙われそうじゃん。
だから俺は心配で・・・、あ!」
五十嵐くんは、しまった!という顔をした。
「お前、さっきからよくそんなにキザなセリフばっか言えるなー。」
橋口がニヤニヤしながら、五十嵐くんの肩をポンと叩いた。
「うっせ!」
五十嵐くんは依然、真っ赤の顔で橋口に言い返した。
もちろん、私の顔も真っ赤だ。
心臓の鼓動が激しくなっていく。
五十嵐くんは、この短時間でどれだけ私のことをドキドキさせるつもりなの?
