その後も、何回か橋口と五十嵐くんに話しかけられたけど、周りの視線が痛くて、適当に返事をしてすぐに会話を終わらせた。



キーンコーンカーンコーン



そして、5限目が終わった。



あ、次は化学実験だから移動しなきゃだ。



グイッ



私が移動する準備をしていると、急に腕を掴まれた。



「行くぞ。」



私の腕を掴んできたのは、橋口だった。



そして、腕を引っ張って歩き出した。



「ちょ!私まだ準備終わってないんだけど!
てか誰もあんたと一緒に行くなんて言ってないじゃん!」



ほら!また皆からの視線が怖いじゃん!



早く私から離れてー!



「じゃあ、俺と行こうぜ!」



五十嵐くんが私の腕を掴んで、橋口を置いてずんずん歩き出した。



「あ、おい!待てよ!」



私達3人は廊下に出た。



廊下に出たら、他のクラスの女の子たちの視線が私達3人に一斉に集まった。



ひいいっ!



「い、五十嵐くん!
ごめんだけど、2人といると色んな人の視線がつらいから、一緒に行きたくない。」



周りの人たちに聞こえないように、少し小さな声で言った。