しばらく沈黙が続いた。



よりによって何で今日は、観覧車の一周する時間が長いんだろう。



こんな気まずい空間から早く逃げ出したい。



「あ!良いこと思いついた!」



橋口が沈黙を破った。



「なあなあ。
クリスマス前に恋人いなくて、悲しいよな?」



橋口が唐突に、私と五十嵐くんに質問してきた。



「う、うん。」



「まぁ、そうだな。」



「クリスマスは楽しく過ごしたいよな?」



「あたりまえでしょ。」



「おう。」



「今日、3人で遊ぶのメッチャ楽しかったよな?」



「うん、楽しかったよ?」



あんたが私のことを気になるとか言って、気まずくなるまではね。



「俺も。」



橋口はさっきから何で、こんな当たり前のことばっかり質問してくるんだろう?



「じゃあ、3人で付き合ってみる?」