パァーン・・・・。
「あ・・・・」
メルィラと一緒に崩れ落ちた。
「あ・・・・ご・・・・めん。・・・・まも・・・・れなくて」
「・・・・ううん。・・・・これでいいの」
私は笑った。
「1人でいるのはつらいから」
「・・・・ご・・・・めん」
「無理して話さなくて良いよ。・・・・あはは。おかしい。私、今なら、本当のこと、言えるよ」
「・・・・?」
メルィラの意識が遠のいてしまう前に。
伝えよう。
「私、メルィラの事、好きだよ。大好き。だから、メルィラには生きてて欲しかったなぁ」
私は機械人形。
涙は流れない。
「でも、何でかな?メルィラが助けに着てくれた時。スッゴく嬉しかった。おかしいね。矛盾してる」
「・・・・かしく・・・・いよ」
メルィラが笑った。
「・・・・と・・・・好きって・・・・って・・・・くれた」
こんな状況でも、人は笑えるんだ。
「メルィラ・・・・大好き」
メルィラの手を握る。
「僕・・・・も・・・・だよ」
メルィラも握り返してくる。
ビーッ!ビーッ!
『深刻なエラーが発生しました。深刻なエラーが発生しました。深刻なエラーが発生しました。深刻なエラーが発生しました。』
五月蝿く流れる機械音声。
あぁ。終わりだな。
自己修復機能も働かない。
メインをやられた。
でも、まぁ、いいや。
最後に、伝えたい事、伝えたし。
「早く!彼の傷の手当てを!」
「駄目だ!出血が酷い!脈拍を!」
あぁ・・・・五月蝿いなぁ。
「メルィラ・・・・ダイ・・・・ス・・・・キ・・・・」
其の二 機械人形と人間の世界 [完]


