一回深呼吸して、落ち着く。
「・・・・黄彗の徹底ぶりはよぉーく分かった。でも、なんで、そこまで徹底的だったのかな?」
「そこに、青彗、お前が出てくんだよ」
「僕が?」
「そう。お前、前に怪我しただろ?腕に一生消えないくらいの」
「あ、うん。これでしょ?」
僕は袖を捲って見せた。
雷のような傷痕。
「その傷、黄彗の魔法でついたものだ。黄彗は巨大な魔力を押さえるために、小さめの魔法を使っていた。だが、いくら小さくても、威力はあった。あの日も、雷魔法で田畑で、いらない物を燃やしていた。その時、黄彗の手元が狂って、たまたま歩いていた、小さいお前に当たってしまった。その時から、黄彗は『魔力抑制装置』を付けるようになったんだよ」
し、知らなかった・・・・。
そんなことがあったなんて・・・・。
「長ったらしい説明、有り難う御座いました」
「・・・・おい」


