「・・・・青彗って、黄彗の事、好きだろ?」
水彗がいきなり聞いてきた。
「・・・・なんで?」
「見た感じ、そんな風だったから」
ヒラヒラと手を振ってみせる。
「・・・・分かんない」
「そっか」
水彗は溜息をついた。
「・・・・何なのさ?」
「・・・・黄彗がさ、あの日の前日、俺の所に来て言ったんだ。『青彗の為に悪役になる』って。青彗の為だって。青彗の誤解を解いて、青彗に沢山友達が出来るように。黄彗は自己犠牲野郎だからさ、悪役をやったんだ。青彗には秘密だぞって。すっげー笑顔だったよ。自分は怖いハズなのにな。実は、すっげービビりなんだよ。黄彗って」
知らなかった・・・・。
黄彗がそんな風に思ってやったなんて・・・・。


