「はよ。」



耳に響いた優しくて、大好きな声に振り返る。


はにかんだ笑顔を見せる、彼氏の瞬がいた。



それに返事をしようとしたら、あたしの両サイドにいた友達から、ひゅーひゅーとからかう声。



「……おはよ…。」



口から出たのはとても不機嫌そうな自分の声で、瞬が少しだけ戸惑っている顔が見えた。