笑歩が可愛い笑顔で
「皆一緒になるといいね!」
といきなり言い出した。可愛い。正直笑歩はそこらの女子に負けないくらい可愛い。
「…そうだな」
と軽く返した。でも無理だろう。いや無理だ。
全クラス4つもあって離れない訳が無い。
そこら辺は考えるだけ虚しいかなと思う。
紗千が右手にメモを持って帰って来た。
あの人だかりの中、よくメモが出来たなあ…と思いながらメモを受け取った。
メモを開けると俺 、彭吟2、楼3、笑歩4、というふうに書かれてあった。
俺、というのは紗千のことであろう。
俺は3組か…。
地元の中学が人数少なかったから、離れるのは初めて、だな。
玄関に行って案内図を見た。二階に行って各教室に別れた。
3組に入って黒板を見てみた。席が指定されていて、指定の席に座った。
一番はしの一番後ろ。あ、左の。
まだ右隣は来てなかった。
まだ時間もあるしと思い鞄から本を取り出した。
その瞬間
