俺達は今、南高校の目の前にいる。
メンバーは相変わらずいつもの四人。
おちゃらけでサングラスをかけている紗千(シャチ)
真面目だが、どこか抜けている彭吟(ペンギン)
愛されキャラクターで可愛い印象の笑歩(エポ)
そして俺、楼(ろう) 。
幼馴染みでずっと一緒だった俺達は、中学の頃は北中で暴れていた。
いわゆる問題児ってやつだ。
それで3年間やり過ごしてはいたが、暴れすぎて噂が噂になり、気がつけば誰も近寄ってこなくなった。
そんなのは正直飽きていた俺らは、噂の届いていない南にまでわざわざやってきたのだ。
南高の正門をくぐり、クラス発表の紙が掲示されてあるところまで行ったが、人だかりが多く、とても入って見るすきなどなかった。
紗千が「俺が見てきます!」と言うもんだから任せて近くのベンチで待つことにした。
「よっ…と」
彭吟がその声に年寄りかよ、と笑われた。
笑歩はそわそわしている。本当は紗千と一緒に見に行きたかったはずだ。
しかし身長147の笑歩はただの邪魔になることを想像したのか残った。