「良いんだよ、それで。

家族なら迷惑かけて当たり前だろ

それに、俺は彩夏に居てほしいんだよ!」


感情深く言った陸は私をそっと抱き寄せた。


「わ、りっ陸…!?」


嬉しい。

嬉しいんだけど

このまま陸に寄りかかってばっかじゃ
駄目だと思うんだ。


それに

この家に居てる間は迷惑かけられないから

好きだ、って気持ちも伝えれない。



私が変わらないといけない。




それは



この家を出て行くってことだ。




私はひっそりと心の中でそう思った。



叔母さんは何も聞いてくれなかった。

だけど、

私なりに決心というものを
したのかもしれない。