「――ッ!!」 さっきはあれだけ嫌がっていた彩夏は 何故か大人しく手を繋がれていた。 6年間一人で過ごしていた俺は手を繋ぐことも 長い間なかった。 そう思うと照れくさくて 何だか くすぐったい。 あの養護施設からあの人がいなくなって6年。 もう手を繋ぐことは無いと思ってたけど やっぱり家族って良いもんだな。