糸でんわの恋ゴコロ



教室に着いて洸くんと話をしていると、タオルで汗を拭きながら架月心愛(かづき みのり)ちゃんが教室に入ってきた。


「梓衣ー、おはよう!」

「おはよう心愛ちゃん」


「……相変わらず俺の存在は無視かよ」

「はいはい、洸もおはよ」

「……はよ」



心愛ちゃんは中学の時からの友達で、スラッとしてて面倒見がいいお姉さんみたいな人。大人の女性ってオーラがたくさん出てるかも。

たまに…というか、よく洸くんをいじって遊んでる。



「それより……また朝練に参加してきたの?」

中学の頃、心愛ちゃんは陸上部でたくさん良い成績を残してきた。

高校に入っても陸上を続けるらしくて、仮入部の期間なのにもう朝練に参加している。


「だってこの間まで受験でまともに練習出来なかったし……」

「……陸上バカ」

「誰がバカだって?」

「何でもねぇよ」


もう!なんでこの2人はいっつも言い合いばっかりするんだろ。

性格が似てるからよけいにぶつかりやすいのかもしれないけど……。



「あ、そろそろチャイム鳴っちゃう」


ふと時計を見ると8時35分。

そろそろHRが始まる時間だ。



「じゃあ自分の席帰るわ」

「梓衣、またあとでね!」

「うん」