Dear.My Heart

2人は火を付けてもらい、ようやく列から抜けることができた。



気が付くと日が落ちており、焚き火の優しい光に包まれていた。
グラウンドはたくさんの人で埋まっている。
周りではカップルがイチャついていたり、勇気を出して告白している人もいた。








佳代は杉田の姿を見つけたようだ。




「…ちょ…………く……ね…」



流れる音楽と人々の話し声で遮られた。
しかし、佳代はちゃんと聞こえたと思ったらしく、杉田のもとへ行ってしまった。



…きっと「ちょっと行ってくるね」と言ったのだろう。