Dear.My Heart

そうしている間にも柚菜の番は近づいており、2人は間を埋めるように小走りした。






「富永先輩と幼馴染っていいなあ…」


佳代は羨ましそうに柚菜を見た。
そんな彼女の発言に対し、柚菜は顔をしかめた。







「どこが!?…本当うざいくらい嫌なんだけど!」



柚菜がそう否定すると、佳代は淋しそうな顔をした。





「あたし、幼馴染っていないんだよね!…」





彼女は小5の時に隣の県から引っ越して来たのだ。
最初は友達もいなく、いつも1人だった。



そんな彼女を救ったのは柚菜だった。
柚菜自身は全く気付いていないが、彼女は今でも感謝している…