Dear.My Heart

「…あっそ。行こう、柚菜」



佳代は機嫌が悪いため、杉田をそっけなくあつかった。
そして柚菜の手を引いていった。




「杉田先輩、いいの?」

「うんっ、とりあえず面倒だからさ」







佳代はそういう風に言っているけど、本当は誰よりも先輩を想っているはずだ。


すごく繊細で純粋な佳代は、傷つきやすい反面、誰にも弱音を吐かない。



だから、誰かが支えてあげなきゃいけないんだ。



弱い佳代も、たまにはいいんじゃないって…