Dear.My Heart

2人は小屋まで歩き、そっと扉を開いて入った。




中には、テントやランプなどのキャンプ道具がたくさん置いてあった。
サイドには椅子がついており、四隅が埋まっていない正方形の部屋だ。










バタンッ――――







その時、勢いよく扉が閉まった。




振り返ってみたが、外に人影はなかった。
自動的に閉まったのだ。




「開くから大丈夫だって」




稔は柚菜を安心させるように笑うと、ドアノブに手をかけた。