悪性の腫瘍だからって。
治るとは言えないガンだからって、最初から諦めちゃいけない。
三浦先生にそう言われたような気がした。
「私、まだ自分がガンだって実感湧かないけど、この病気には負けません」
本当はまだ信じられないけど、これが現実だから。
受け入れる努力をしなくちゃいけない、そう思った。
「先生。真美はまだ15歳です。今年16になりますけど、まだまだこれからが長いんです。治してくださいなんて言えないかもしれませんが、どうか…お願いします」
お母さんが涙をハンカチで拭いながら、三浦先生に頭を下げた。
「15年間、健康だけには気をつけて食にも気をつけてきました。真美はいつも笑顔なんです。その笑顔をこれからもずっと見て行きたい。先生、お願いします」
お父さんも頭を下げる。
二人の姿を見て、本当に本当にこれが現実なんだって思い知らされた。
悲しくないって言えば嘘になる。
でも、この現実を私が受け入れなかったら誰がこの病気と戦うの?
私が逃げたらどうなるの?
そう考えたら、頑張ろうと思った。

