クラス表が貼られてる所はすでに沢山の新入生で溢れていた。
背の低い私はもう諦めモード。
こんな後ろからだと見えないよ…
「待ってて!私、見てくるから!」
私とは反対に背の高いえりがクラス表の方へと走って行った。
ドンッ…
「痛っ!」
突然誰かがぶつかってきて、思わず声を出してしまった。
振り返ると、茶髪の男がいた。
「あ、悪い。大丈夫?」
と、めんどくさそうに言ってくるから
「大丈夫です」
そっけない返事をした。
これが、彼との初めての会話だった。
こんな出会いだった。
よくあるような光景。
それでも、私には特別だったのかもしれない。
「真美ーー!!」
と、大きな声で私を呼びながら走ってくるのはえり。