「あー!やっぱり湯川くんここにいたぁ!」
と、湯川くんに気づいたえりが少し大きめの声を出す。
「女子が大騒ぎだよ?湯川くんはまだ?とかって。真美となんかしてんじゃない?とか。モテモテだね、湯川くんは〜」
と、ため息をつくえり。
「そーゆーのめんどいんだよなぁ」
本当にめんどくさそうだね、湯川くん。
「先生は先生で学級委員やらを決めるのに必死でそんなことお構いなしだったけどね」
それって、いいの?
とか、思いながら笑った。
女子がそんな大騒ぎするほどモテるひとって本当にいたんだ。
小説とか漫画の世界だけだと思ってたよ。
もう頭痛もなくなった私はえりと湯川くんも一緒に教室に戻った。
湯川くんはただのサボりと正直に答えていた。
体調崩したって嘘でも言えばいいのに。
バカ正直?

