私と颯人が太朗の元へと戻ると、太朗は課題を写し終わったのかケータイとにらめっこ。
あ、あくびした。寝不足かな?
___きーんこーんかーんこーん
チャイムがなったので私は自分の席に着いた。
今日は始業式だけだったから、式とホームルームで終わり。
あっという間に放課後。
「薫、いくか?」
「うん! あ、颯人は?」
「今日はぱーす。リサの日!」
「あいつも相変わらずだな笑」
私と太朗はゆっくり歩いてジェラート屋さんへ。
ジェラート屋さんといっても、カフェも併設されてて、店内はコーヒーの香りが漂う。
いつの間にかジェラート屋さんに着いていた。
太朗といると時間が過ぎるのが早いな。
「薫、座っといて。
いつものでいーでしょ?」
「うん、よろしくー」
いつものは、ブドウとミルクのジェラートのこと。
ほらね、覚えててくれるんだ。
順番がきた太朗はレジを打っていた店長さんとなにやら話している。
なんか、赤くなって慌ててる笑
なに聞かれてるんだろう?
しばらくすると、トレーを持って帰ってきた。
トレーには頼んでいないはずのカフェオレが2つ乗っていた。
「はい、ジェラート。
……と、カフェオレ、店長さんのサービス。
よく来てくれるからって」
「店長さん、以外と優しいんだね」
「なっ笑」
「そういえば、店長さんと話し込んでたけど、なに話してたの?」
「えっ?! いや、まぁ……うん。
ほらっ、早く食べないと溶けるぞ」
「あ、ほんとだ。
ありがと、太朗。いただきまーす」
「どーいたしまして」
なんか曖昧な答えしか出てこなかったけど、ジェラート美味しいからいっか♪
店長さんがサービスでくれたカフェオレも美味しかった。
「「ごちそーさまでした」」
「うん、また来てね」
「はーい、ありがとうございます」
強面な感じの若い男の店長さんは、案外気さくな方でした。笑
