私が部活で倒れて先輩が手当てしてくれてそのお礼にクッキーを作った。
和輝先輩は嫌な顔せずに食べてくれて嬉しかったけど・・・アレ以来あまり話していない。
もっと話してみたいけど・・・。
これ以上望んだら関係が壊れてしまいそうだったから自分から言えずにしばらく過ごしていた。
私って・・・・・・欲張りなのかな?
もっと自分を見て欲しくて、近づきたくて・・・・・・。
恋をして欲張りになった自分がいた。
「近づいても・・・・・・いいのかな?」
そんなことを友華に聞こえないように言いながら着替えて更衣室を出た。
すると、友華がニコニコしながら綺麗に加工された簪を選んでいた。
え、ちょっと待って・・・・・・もしかして、簪まで私つけなくちゃいけないの?
そう思っていたら友華がズイッと私の目の前に一つの簪を見せてきた。


