「どうしてって…今日、俺は早めに切り上げて先生から頼まれていたことをしていたんだが……。」 「そ、そうでしたか…。」 「それより、綾部…名前で呼んでいいと言っただろう。」 「えっ!で、でも昨日それで先輩の気分を悪くさせてしまったみたいですし…。」 昨日のことを思い出してず〜んと沈んだ気分になる。 昨日、あれから考えたけどやっぱり先輩が私の顔も見ないで帰ったのはそれだと気づいた。 だから、もう名前では呼ばないと決めた。