二人で周りから見たら仲が良いと思う恋人を演じながら過ごすのも意外と大変なのだ
今も、帰り道を手を繋ぎながら話して帰っている
主な話の内容は今日の学校での出来事
帰り道でも、誰が見てるかわからないのでこうして抜かりなく演じている
将来私女優にでもなれちゃうんじゃないかと自分で思うくらいよく出来ていると思う
それは、相手も同じ
実際には付き合っていない人といちゃいちゃするのはかなり神経が削られる
それをどれだけ表に出さないかがこの遊びの最も重要なポイント
「今日は部活が休みで良かったね」
「ああ。梓とこうして一緒に帰れるからな」
「…そういうこと普通に言わないでよ」
よく、こういうことが顔色ひとつ変えずに言えるなと思う
まあ、それが出来なければこの遊びは出来ないんだけどね
