雲の少ない澄みきった空。


ギラギラと容赦ない太陽。


日光に照りつけられて燃えるように熱い地面。



…夏が、来た。



相変わらず先輩には忠実な君だけど、本格的にプレーをする姿も見るようになった。



夏休みに入るころには、君は真新しい青いユニホームを身にまとうようになった。



君の背負った数字が特別に見えるのは、私だけかなぁ。



気が付いたら、自分の好きな数字になってたんだよ。



そのくらい、いつも君の頑張りを見てるから。



毎日掃除の終わった教室から、グランドを、……君を、眺めてから帰るのは日課になった。



雨の日は、悲しいよ。



台風や梅雨の影響で、しばらく君の走る姿を見れないときもあった。





夏休みに入ると、1か月も君と会わないことになる。



ただ単純に、…寂しい。



今までは叫びたくなるほど喜んだのに、今となっては長期休暇は私の敵なんだ。



早く学校始まらないかな~って、思えば思うほど君を見たくなる。



夏休みに入って2週間くらいが経ったころ、ついに私は学校に向かっていた。




…バカだよね。


何しに来たの?って聞かれたら、答えられないのに。



それでも、学校へと進む足は止まらなかったんだ。





……初めてフェンスごしから見る君は、強くきらめいていた。