人魚姫の罪

おじさんにあいさつをし、母さんと父さんの仏壇に手を合わせ、
俺は翌朝早朝の初発で大学の地へ帰った。


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「は?合コン?」

「おう、人数少なくてよ。お前バイト休みだろ?」

「休みだけど…合コンって…。」

帰ったその日に俺の目の前にいるのは手をあわせた晋也だった。


「な、頼む!お前、顔いいからモテるぞ!」
こいつのバカに振り回されるのもあきた。
前、合コンで好かれた女にストーカーされたことのある俺は、合コンが苦手だった。

「合コン行く金あんなら学費に苦労しねーっつの。」

俺はバイト詰めで学費を稼いでいた。
「おごれば来る?」「おごってくれんならな。」
腹のたしになるならと、冗談で言ったつもりだったが
そんな俺の両手を、晋也はがしっとつかむと、
親指をたててokサインを出す。

「まじで?」
ってわけで、今日は合コンになってしまった。