ピーポーピーポー
眠りの中に響くサイレン。 アタシは目覚めた。 隣りにいるはずのさっちゃんがいない‥ 妙に胸騒ぎがする。 アタシは慌てて窓を開けた。 救急車のサイレンがすぐ近くで止まった。 もし、さっちゃんだったら… アタシは何も考えず外に飛び出した。ほとんど下着姿に近い状態で。


近くの公園に救急車が止まっていて人だかりができている。 人を掻き分けて中に入った。


「さっちゃん!!!!!!」 ストレッチャーで運ばれようとしている血だらけの人‥ 信じたくないけどさっちゃんに間違いなかった。
さっちゃん!さっちゃん! 半狂乱状態でさっちゃんの体を揺さぶった。 さっちゃんの反応がない‥ ウソ‥ さっきまで抱き合ってたんだよ…? なんでこんな姿になってんの‥? なんで‥?なんで… 誰も答えてはくれない。

「あなた、知り合いの方ですか?救急車に乗って頂けますか?」 救急隊員に誘導されアタシは救急車に乗った。