ボクの腕の中にいるハナがゆっくりと話し出した。
「アイツとは高校からの付き合いでさぁ~アタシの方が年上ぢゃん?アタシはフツーに働いて、アイツはまだ高校生で…アイツが高3の卒業前、妊娠してるのがわかったんだぁ~ アイツはすぐ結婚しよう!って言ってくれた。親も賛成してくれたけど、向こうの親はアイツが大学の入学が決まってるから生活費は面倒みるって言ってさぁ‥ で、籍入れたの。一緒に住み始めた途端にアイツ、些細な事で暴力振るうようになって赤ちゃん流産しちゃった… 凄く辛かったけどアイツの事大好きだったから、アイツといれるだけで幸せだった。でも赤ちゃんいなくなったから向こうの親からの仕送りは止められたの‥ お前のせいだ!お前が悪い!って毎日毎日殴られて、そのうち罪悪感と恐怖でアイツの言いなりになって風俗で働くようになったんだ‥ んで、さっちゃんに出会ったんだよ‥ 今から考えればバカらしいけど、殴られても蹴られてもアイツの事愛してた。逃げたいけどアタシがいなきゃって思ってた…歪んだ愛情だったんだね‥」
ボクはハナの頭をなでながら静かに聞いていた。

