「てかさ、ボク去年この場所で子犬拾ったんだよね!で、その犬『華』って名前なんだけど、もしかしたらハナさんの死んぢゃった犬の赤ちゃんって事あり得るよね!?」 ボクは一気に喋った。正気ならそんな夢みたいな事口にしない。でもこんな偶然あるだろうか…色んな偶然が重なりすぎててボクは伝えずにいれなかった。 きっとハナさんは笑い飛ばすに違いない…ボクの夢物語を… 「ッ!! そうだよ!きっとそうだね!赤ちゃんなんだよぉ~」 予想に反してハナさんはボクの手を取りうっすら涙を浮かべながらはしゃいでいた。
その後、ハナさんは時間を気にして立ち上がった。 ーもう帰るの?ーなんて初めて会った人に言えるわけがなく「危ないし、送っていきますよ」と言うのがやっとだった。 「いや、いいよ!てゆうか今度華ちゃんに会わせてね。」そう言ってハナさんは走り去った。

