ボクはあれからハナさんに会っていない。店に行くのが怖かった。 ハナさんとの時間をお金で買う‥それ自体に嫌悪感を感じる。 それと、もしまた、痣が増えてたら‥ そう考えると胸が苦しくて痛くて悔しくて…何とも言えない激しい怒りのような感情が込み上げくる。 ハァー 深いため息を繰り返してしまう。
「サクヤちゃん、シケた顔してどしたの?ダサいよ~」 マミさんがカウンターに座る。 「あっ、マミさん久しぶり! 今日も生理休暇っすか!?」 「違うわよんッ アタシソープ辞めて今は真面目に働いてんの!!」 「そうなんですか?!で、今何の仕事を?」 「セクキャバぁ~!」 マミさんはあっけらかんと答える。 「それ、真面目ぢゃないぢゃん!!」 思わずツッコミを入れてしまう。