それからボクたちは色んな話をした。ハナさんがボクの二つ年上だという事や、飼っていた犬の名前がミミとゆう名前だった事… ハナさんの趣味がドライブだとゆう事… でもハナさんが抱えている重くて深い暗闇の部分は話してくれなかった。 その時、二人の時間の終わりを告げるタイマーが虚しく鳴り響いた。 「ごめん‥せっかく来てくれたのに何もサービスできなかったね~」 「いいんです。ハナさんと会えただけで。。。ハナさん、あの~」また会えませんか? 勇気を出して聞こうとしたらハナさんが言葉を遮った。 「またお客としておいで!アタシはいつでも居るからさ!!」 そう言ってドアを開けボクの手を引いて出口まで見送ってくれた。 風俗嬢と客‥ そんな関係でしか存在しないボクたちの関係。 ボクは切なさと虚しさで胸がギリギリと痛んだ。 ボクは店を後にした。 ボクには何もできないのか‥ハナさんの蝶はもう羽ばたけないのデスカ‥夜の街から大空へ‥‥‥