それが、竹内 理奈との出会いだった・・・。
理奈はそのまま固まっている私に優しく微笑んで
筆箱を渡してくれた。

「はい、゛杏ちゃん”!」

いきなり名前で呼ばれて
驚いた・・・。
今まで話しかけられることなんてなかったから。
普通に話しかけてくれる事が嬉しかった。

固まったままの私を見て、理奈は勘違いをしたらしく
慌てて

「ゴメン!いきなり名前で呼ぶのはなれなれしいよね・・・。」
「そんなことない!!」

急に誤ってくる理奈を見て、私は急いで否定してしまった
そしたら、今度わ理奈が目を見開いて驚いていた
しまった!と思ったが

「・・・・あはははは!!杏ちゃん面白い!!」

理奈は私を不審がることもなく
ただ笑ってくれただけだった
そんな理奈を見ていたら、私も安心して普通に笑顔になっていた。

「・・・杏ちゃん・・今・・笑った!?」

「・・へ?」

理奈がいきなり変なことを言い出すので
思わず間抜けな声を出してしまった

「だって、杏ちゃんいつも怒った顔してるから
一人でいるほうがいいのかなって思って話しかけれなかったんだ・・。」

理奈がもごもごと小さな声で言った。
そっか・・。私みんなからそう思われてたんだ・・・。

「でも、あんたわ話しかけてくれたじゃん!」

私が二カット笑うと

「うん。一回杏ちゃんと話してみたかったんだよね!!」

そんな風に思ってくれてる子がいたなんて・・・。
なんか嬉しいな・・・。

「てか、杏ちゃん‘あんた’じゃなくって理奈って呼んで!!」

初めてそんなことを言われた
本当に名前で呼んでもいいのかな・・?
戸惑いながらも、私は口を開いた

「理・・・奈?」
「はい!!」

名前で呼んだらすぐに返事をしてくれた。

「てか、何で杏ちゃん疑問系??おもしろーーい!!」

「だって・・理奈が始めての友達だもん!」

「マジデ!?じゃあ、うちが杏ちゃんの友達第一号ダーー!!嬉しいーー!」

こんなに喜んでくれるのは、嬉しかった。

「理奈も杏って呼んでよ!!友達なんだからさ!!」

「もちろん!!杏!!」

これから、楽しくもなかった学校生活が理奈のおかげで
とても楽しくなる気がした。