まさか飛んで移動するとは思わず、ダハナシュに必死にしがみつく。
そんな少女を面白そうに見つめながら彼はゆっくりと砂漠に降り立った。
辺り一面、砂の景色。
見上げれば丸い月。
煌々と輝く夜空のそれを見上げていると憂いが晴れるようだ。
「……っくしゅん!」
少し冷える。
冷たくなってきた自分の肩を摩っていると、ダハナシュに後ろから抱きしめられた。
「寒いか。少し我慢してくれ。確かこの辺りにあったんだが…」
キョロキョロと見回し、何かを探す素振りを見せる。
「見当たらないな。なぜだ?また移動したのか?」
ぶつくさ文句を言う声を頭上に聞きながら少女も辺りを見渡した。
すると…。
「あれは…何かしら?ラクダ?」



