砂漠の夜の幻想奇談


「えっ!?」

いきなりハードルが高くなった。

ダハナシュのありえない条件に一同、唖然。

「お話したらいけないの!?」

サフィーアが身を乗り出した。

「笑うこともいけない?ふざけるのも大概にしないと刺すぞ」

キレかかっているいるカシェルダの思考が危ない。

「泣くのも禁止とは…」

長男が呻く。

せっかく目標が決まって良い雰囲気だったのに、王子達の瞳に不安の色が混じった。

そんな周りの様子に感づき、カシェルダがダハナシュをきつく睨みつける。

「ふっ…そう睨むな。確かに口をきいてはいけないが、笑顔と涙は構わない。声を立てて笑ったり泣いたりしなければな…」

「ようするに…声を出さなければ良いってことですね?」

エリアスが確認するように尋ねると、魔神は笑みを深くした。

「聡い王子だな。その通りだ」