砂漠の夜の幻想奇談



ボンッ!!!!


いつか聞いた音が響く。

凄まじい音の後、服を着たガチョウ達は人間の姿に早変わり。

「えっ!うっそ!?昼間なのに!?」

「マジか!よっしゃああ!!」

末っ子のコスティが目を丸くし、シャールカーンと言い争ったことのあるレヴァンがガッツポーズする。

「俺達のためにありがとう、サフィーア」

長男のニコラオスがサフィーアの頭を優しく撫でた。

はにかみながらもサフィーアは嬉しそうにされるがままだ。

「良かったですね、ニコラオス兄さん。四十になる前に人間に戻れましたよ」

「エ、エリアス、お前!言うな!恥ずかしいからっ」

ふんわり笑顔の弟エリアスにからかわれ赤くなる。

そんな兄弟達を見つめ、サフィーアはゆっくり口を開いた。


「良かったです…。兄上…本当に、良かった…!」