「安心しろ。俺に子などできない。作る気がないからな」
「そんなのわかりませんよ。人間、いつ気が変わるか知れたものじゃありませんからね」
皮肉げにゾバイダ王太后が口を挟む。
カシェルダは冷静に切り返しにかかった。
「俺が王になったらノーズハトゥの他に妻は娶らない。現在後宮にいる女達は侍女意外全員追い出す。ノーズハトゥを愛するつもりもないから子などできない」
そして、徐に腰の短剣を抜く。
「これだけ言っても疑うようなら、去勢したって構わないぞ」
「や、止めて下さい兄上!一歩間違ったら死んでしまいます!」
兄の暴走に待ったをかけ、シャールカーンは自分の意志を告げた。
「そうまでせずとも兄上のことは信じています。ですから、俺は謹んで王位を退きましょう」



