砂漠の夜の幻想奇談


言ってから、玉座の弟に罪悪感の混じった瞳を向ける。

「シャール、お前の子供に王位を継がせるわけにはいかない。許してくれるか?」

もともと王位に執着のないシャールカーンはアッサリと首を縦に動かした。

「サフィーア姫も…お許し下さいますか…?」

シャールカーンよりもサフィーアの反応が気になる。

恐る恐る問い掛けてきたカシェルダに、サフィーアは笑顔を返した。

といっても、ベールで覆っているためカシェルダには目元しか見えないが。


(カシェルダが考えて出した答えなら、私は反対なんてしないわ。カシェルダを信じてるから)


ゆっくりと頷くサフィーア。

承諾を貰えて護衛官はあからさまに安堵の表情を浮かべた。

「しかし兄上。兄上に子ができた場合、どうするのですか?」