砂漠の夜の幻想奇談


「似ている…。お前……カシェルダではないか…!?」

「えっ?」

問われたカシェルダがカカーンの方へ首を動かす。

目と目が合い何かを感じ取ったのか、カカーンは興奮した様子でカシェルダに駆け寄った。

「やはりそうだ!この目鼻立ち!瞳や肌の色も、私の記憶にあるカシェルダだ!」

「っ…!」

目を見開き硬直する護衛官。

「あ、いえその…つまりは第一王子で、あらせられると…」

ハッと我に返り、カカーンが自分の言動を改める。

その間、謁見の間は今までで一番のざわめきを見せていた。


「カカーン!どういうことなんだ!?確かにそいつはカシェルダという名前だけれど……まさか、本当に…!?」

シャールカーンの声はここに集まった一同の気持ちを代弁していた。