砂漠の夜の幻想奇談


「サフィーア、今は夜。夫婦の時間だよ?色気のない話は嫌だ」


(きゃ!?)


座っているサフィーアの腰に、寝転がったままギュッと抱き着いてきたシャールカーン。

サラリとした金色の髪が目の前に寄って来たので、サフィーアはそれに指を絡めてみた。


くるくるくる――。


指で遊んでみる。


すると、シャールカーンがクスッと笑った。

「ヤバイね…。些細な指先の動きに欲情しそう」

甘ったるい声を聞いた瞬間、慌てて指を離す。

その素早い反応にシャールカーンは苦笑した。

「そんな焦らなくても、妊娠中は抱かないよ」

よっこいせ、と上体を起こし、サフィーアを後ろから抱き寄せる。


「まだ全然目立たないね。本当にいるのかな?」


(いるもん!ちゃんと診察受けたんだから)