砂漠の夜の幻想奇談


「この分だと、計画を早める必要がありそうだね」

護衛官二人の奮闘を横目にシャールカーンが的確な状況判断を下す。

ルームザーンも頷いた。

「私とファルーズ兄上は私兵を集めてくる。その間、マリアムを頼むよ」

「ああ、任せろ」


計画――それは、ハルドビオス王を拘束すること。

ルームザーンとファルーズの私兵を用い、王を包囲。

捕まえて身動きを封じてから一斉に城門を開こうという魂胆だ。

タイミングはいつ頃がベストか、まだちゃんと話し合いで決めていなかったが、こうなったら今すぐ動くしかない。


カシェルダ達が雑兵を蹴散らしている間に、ドアから出て廊下を走り出すルームザーンとファルーズ。

「待てぇ!!逃がすかルームザーン!!」

長男マルザワーンが剣を振り上げて弟達の後を追いかけた、が――。