砂漠の夜の幻想奇談


「戦争が始まって、みんな避難したんでさぁ。地下の居住区に隠れたり、城に行ったり…様々ですがね」

捕虜が歩きながら説明する。

岩山の間に隠れるようにして存在する小さな村。

教会はすぐに見つかり、中に入ると案内人は祭壇の奥にある扉を開けた。


「ここです」


扉の中は狭い物置部屋。

積み上がっている箱をどかし、捕虜は中央の床を示した。

「ここが、開くん、で、すっ…!」

しゃべりながら彼は地下への扉を持ち上げた。

床にポッカリと穴が開く。

そこからは階段が続いており、地下へ下りられるようになっていた。


「うわ~、マジか~」

呆然としつつトルカシュが声を上げる。

「ここから、城へ行けるのか…。中はどうなっている?一本道か?」