砂漠の夜の幻想奇談


寝台に身体を押さえ付けられ、身動きができない。

のしかかり迫ってくるルームザーンの甘い吐息。

「今日こそ、貴女を手に入れたい」

危険な微笑。


(やっ!どいて…!)


暴れてみるが、男女の差を思い知らされる。

弱い耳を甘噛みされてビクリと反応する身体。


(イヤッイヤ!!助けて!カシェルダ!)


ゆっくりと、服の中に彼の手が侵入してくる。


(嫌ぁああ!!!!カシェルダぁあ!!!!)


涙がこぼれた時だった。



バンッ――!!!!


勢いよく衣装ダンスが開いた。


怒りの形相で三日月刀の切っ先をルームザーンの喉に突き付けるカシェルダ。

対してルームザーンは隠し持っていた短剣をカシェルダに向けている。


「やはり隠れていたか」

カシェルダを横目に王子は呟く。