砂漠の夜の幻想奇談


サフィーアが寝台に駆け寄った丁度その時、部屋のドアが開き、ルームザーンが入ってきた。

「起きてたのか。食事を持ってきたよ」

盆に乗せて運んできた食事をテーブルに置く。


(あ、ありがとう…)


ペコリとお辞儀して、ぎこちなく寝台に腰かける。

そんなサフィーアをジッと見つめていた王子は、不意に部屋の中を見回した。


「………」


鋭い眼差し。

気配を探るように神経を研ぎ澄ませる。


(うっ……バレてる…?)


カシェルダが隠れていると感づいたのだろうか。

サフィーアがヒヤヒヤしていると、ルームザーンは緊張を解いてフッと笑った。


「サフィーア王妃、イケナイ人だ…」


(へっ?)


次の瞬間、気づけばルームザーンに押し倒されていた。