砂漠の夜の幻想奇談


「わかった。カシェルダには俺から伝えておこう」


こうしてカシェルダまでも駆り出されることとなった今回の戦。

目標は、現在トルコがある地域アナトリア。

後衛担当のルステムがバグダードに到着したと同時に、シャールカーンを総司令官とした軍は出陣した。


バハラマーン将軍率いる前衛部隊。

ルステムが率いるマムルーク(白人奴隷)のみで構成された後衛部隊。

右翼軍はルステムと共にダマスから駆け付けたカンマカーン王子が隊長に任命され、左翼軍に関してはムスタファというベテラン将軍が隊を任された。

そして中央軍はシャールカーンの部隊。

従者であるトルカシュを傍に置き、テオドールやカシェルダをすぐ横につけさせる。

もう一人の案内役、ミロンはバハラマーンの前衛にまざり任務を果していた。



バグダードからアナトリアまで、休み休み移動して約一ヶ月。

シャールカーン達がカイサリア軍と衝突したのは、丁度現代のトルコとシリアの国境線付近だった。