この台詞にポカンとするファリザード。
「では……本当なのですか?本当に私と、結婚したいと…?」
嬉しいことだが、急に彼の気持ちが変化した理由がわからない。
返答を待つファリザードから一歩下がり、バルマキーはその場に膝をついた。
「正直に申し上げますと、私はまだファリザード姫を愛してはおりません。結婚を決心したのも、周りに勧められたからです」
バルマキーの気持ちを耳にして、ファリザードが少し寂しげな表情を見せる。
「ですが……姫の夫となり共に歩む中で、いつか貴女様を愛することができればと…。そう思っております」
「えっ…」
ファリザードは目を丸くした。
「いずれ貴女を愛したい」――確かにバルマキーはそう言った。
「これが今の私の本音です。このような私で本当によろしいのなら、結婚を承諾して下さいませんか…?」
最後の方は自信なさ気な声になってしまった。
床に膝をつき、深々と頭を下げてファリザードの言葉を待つ。



