砂漠の夜の幻想奇談


「無理でしょう?王様、優しそうですから。そして女性に甘そうですわ」

的確に見抜かれ、深い溜息を一つ。


「確かに…君の理想を叶えてあげるのは…難しいかもね…」


「なら決まりですわ。叔父上、さあ帰りましょう」

可愛い笑顔を振り撒き、これ幸いと退出しようとする姪っ子を見て、ルームザーンはハッと我に返った。

「えっ…ちょっと待ちなさい!ファリザード!」

焦って彼女の腕を捕まえる。

「イヤ~!か~え~る~の~!」

「ファリザード!我が儘もいい加減に…!」

王子が声を荒げた時、ファリザードはキッと若い叔父を睨みつけた。

「イヤ!!政略結婚なんて絶対にイヤ!!私達女性を殿方はなんだと思ってるの!?いいように利用できる使い捨ての駒じゃありませんわ!!」